思い出の詰まった昔の街並みにNゲージを走らせてみる
誰にでも思い出の風景があります。
子供の頃、路面電車に乗って家族で買い物に出かけた時、車窓から百貨店や様々な小売店、自転車店等を見ることができました。自身が子供から大人になるにつれて街の景色も変わっていきます。懐かしい景色がいつのまにか、商業ビルが立ち並ぶ風景に変わっていることは少なくないでしょう。
Nゲージのジオラマストラクチャーは様々な物が販売されていますが、その中でも昔の街並みを再現する商品は人気があります。それは、多感な子供時代を電車やその車窓から見える風景、駅周辺の景色に親しんで過ごした人が大人になり、鉄道ファンとなって模型を作りたくなった時に、当時の風景を再現したくなるからなのでしょう。
昔の街並みを再現するには、当時風景を正確に知る資料が必要です。自身の記憶やアルバムの写真がジオラマをイメージする鍵になります。手元の資料で分からないところは図書館で調べたり、場合によっては市の運営する資料館でも情報収集できます。ある程度イメージが固まったらストラクチャーの収集を始めます。建物や乗り物は時代によって違います。特に昭和中期から昭和後期は高度成長期で、様々な車両が流通しました。また、建築物についても大きく変化した時代です。
想定していた風景と違和感が出ないように、収集するストラクチャーには注意が必要です。とはいっても、街並みは古い建築物をベースに、少しずつ新しい物が建てられるものです。全てを同じ時代に合わせるのではなく、古い物をベースに少し先の時代の建築物を少しずつ混在させるのも良いかもしれません。
凝ったジオラマを制作することが困難に思われる場合は、小さく始めることがお勧めです。幸いNゲージは9mm幅なので、場所を取らずに本格的な鉄道模型が制作できます。その他にも鉄道模型関係の雑誌で情報収集したり、鉄道模型教室に通うことも上達への近道です。懐かしい風景の中、Nゲージが走るジオラマを制作してみてはいかがでしょう。